国道5号線を北上して大沼トンネルを抜ける手前までが峠下と呼ばれる地域です。
『角川日本地名大辞典』には峠下の地名由来に関して、
峠ノ下・嶺下とも書いた。渡島地方南部、久根別川上流の函館平野北端に位置する。地名は大峠または長坂峠と称される峠の下に位置することによるという(初航蝦夷日誌)。アイヌ語では、ランポㇰ(坂下の意)と呼ばれた(北海道蝦夷語地名解)。
竹内理三編『角川日本地名大辞典 1 北海道 上巻』(角川書店、1987年)925頁
とあります。『北海道蝦夷語地名解』も一応見てみますと、
阪下 峠下村ノ處ヲ云フ此地名蝦夷紀行ニ見ユ
永田方正『初版 北海道蝦夷語地名解 復刻版』(草風館、1984年)174頁
と書いてあります。アイヌ語で、
ran-pok ラン・ポㇰ 坂の・下 の意味であり、国道5号線を大沼方面に抜けたことがある人なら納得できる地名です。ポㇰには「ウバ貝」の意味もあり、北海道では北寄貝と呼んでいます。三人称形のpokiを北寄の漢字を当てたのでしょうか・・・。ちなみにもう一つ意味がありますが、下品になるといけないので止めておきます。
これで冒頭の写真、ゆるキャラがなぜ登場したのかわかっていただけたと思います。
冒頭のゆるキャラは道の駅「なないろ・ななえ」のイメージキャラクターのランポックン。アイヌ語地名のラン・ポㇰからとったのは言うまでもありません。
ところで、(結局、ふれてしまいますが) ポㇰには女性の〇〇の意味もあります。ランポックン、当然女の子かと思いきや、紹介文を見ると設定は「やんちゃで食いしん坊の男の子」のようです。(笑)
かわいいランポックン(♂)グッズ、道の駅で販売中です。見た目から多分「りんご」が大好物と思われます・・・。
道の駅なないろ・ななえ↓