国道229号線を江差・厚沢部方面から北上していくと、乙部八幡神社や乙部漁港のある中心部の元町に行き当たりますが、そこまで行かず少し手前で右折し、丘の上に登っていく道があります。
2分ほど車でその道を登って行くと以前ご紹介した乙部八幡神社の裏手側、裏山と言ったほうがいいかもしれませんが、宮の森公園にたどり着くことができます。
宮の森公園を含む地域は現在では元町と呼ばれ箱館戦争のときに官軍が上陸したところです。元町は以前は津花と呼ばれていて、江差でも同地名が出て来た通りアイヌ語由来でtu-pana ト゚・パナ 峰(岬)・海に近い方であると思われます。
下のストリートビューを見てもらえば分かりますが、右へ曲がると宮の森公園へ上っていきますが、曲がらずにそのまま真っ直ぐ乙部市街へ向かうと、ちょうど229号線が尾根の一部をえぐり取るように作られています。
えぐり取られてなければ、やはり江差と同じように峰が海の方へなだらかに入り込んでいく感じに見える同地形と言えると思います。
さて、宮の森公園に登って海側に目をやると、眼下に乙部漁港、遠くに「東洋のグランドキャニオン」と呼ばれている館の岬が見えます。
「東洋のグランドキャニオン」と呼ばれているのは初めて聞きました。(笑) しかし、まあなかなか立派な断崖絶壁のある風景です。
館の岬から少し右手に目を向けると「おとべ」の文字が見えます。良く観光パンフなんかでお馴染みの風景ですね。
館の岬から左手に目を向けるとオレンジ色の屋根が見えるところが元和台です。海のプールもあって夏は大変賑わいますね。
元和台のさらに左奥に飛び出た岬が、鮪の岬と呼ばれるところです。
公園内のちょうど乙部八幡神社の裏手側に当たる所に工藤采女とその一族の墓があります。工藤采女は乙部八幡神社の神職でしたが、箱館戦争時乙部に上陸した官軍を助けて従軍し功績を残します。そのお墓が乙部の海と街を見渡すように立てられています。
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