スーパーで販売していることは無いですが、自由市場や中島廉売でたまに見かけるのがイバラモエビ(茨藻海老)です。その風貌からゴジラエビと呼ばれることもあるそうです。函館ではオニエビという呼び方が一般的ですので、ここではその名称で呼んでいきます。
茨の名前が示すように外殻にはトゲがあり、殻を剥く時に刺さると痛い。(*_*;
また、額角が斜めに突き出し、まるでモヒカンようです。個人的はベッカムエビと呼びたいところですが、この角の生えたような異形の頭部が鬼だのゴジラだの呼ばれる所以です。
このオニエビ、水揚げ量が少なく巷では幻のエビとも言われています。オニエビ漁は行われておらず、カニかご漁や底引き網で混ざってきたものが出荷される程度らしいです。
希少なことは間違いないですが、ここ函館では一年で何度か見かけますので、筆者にとってはそれほど幻という感覚は無いですね。幻のエビというならむしろブドウエビの方が超まぼろしです。(*_*;
今回オニエビが売っていましたので、久々に食べたくなって買ってきました。折角なので美味しい食べ方を紹介したいと思います。
オニエビの値段
今回購入したオニエビ、上の写真の量でサイズ不揃い12尾1,000円でした。1尾80円ちょっとですね。スーパーでよく売られているアルゼンチン赤海老が一尾50~80円程度と考えると、飛びぬけて高いという感じではないですね。
ちなみに通販だとサイズにもよりますが、刺身にできる冷凍物で大体100g(3尾前後)1,000~1,300円程度で売っていることが多いようです。これに送料がプラスされるので結構お高くなってしまいますね。これだと高級な食材になってしまいます。
冷凍だと味も落ちますし、地元函館で安く新鮮なものが水揚げされることに感謝です。(*´ω`)
オニエビの美味しい食べ方①~お刺身
美味しい食べ方の定番はやっぱりお刺身です。殻を剥いて生のまま頂きます。殻を外すときはトゲに気を付けて剥いて下さい。結構刺さってきます。
オニエビは身がボタンエビよりプリプリして、アマエビよりも甘く旨味があります。程よい大きさですので食べ応え十分です。
頭の海老味噌が濃厚で他のエビと比べても美味しい。無論、抱卵していた場合は卵も美味しく頂けます。
オニエビの美味しい食べ方②~塩焼き
次にオススメは塩焼きです。さっと塩を両面にまぶしたら、グリルで殻が焦げない程度の中火でじっくり焼いていきます。
うちのグリルは両面焼きですのでこのままですが、片面焼きのグリルは途中でひっくり返して下さい。
今回は抱卵しているオニエビは塩焼きにしました。塩焼きにすると甘みが強くなり非常に美味。もちろん、卵や味噌も絶品なので残さず頂きます。(*´ω`)
オニエビの美味しい食べ方③~味噌汁
最後は、味噌汁で締めます。身近に売っている赤エビの頭で味噌汁を作ってもくどい大味ですが、このオニエビの味噌からとれる出汁は濃厚なのにクセが無く上品な味わいです。
お刺身のときに味噌をそのまま頂くのもいいですが、味噌汁でいただくのも格別です。
捨てるのは絶対にやめて味噌汁に入れて楽しみましょう。無論、1尾ごと入れても問題ないですが、数に限りがありますので、頭だけの利用がコスパ的にいいと思います。
いつもは安い昆布を入れますが、今回は筆者の家にある南茅部産の立派な昆布を使いました。(笑)
沸騰まえに昆布を取り出したら、エビの頭を加えて出汁をとっていきます。少しアクが出ますので適宜取っていきます。
具材はお好みですが、今回はホクトの『霜降りひらたけ』が丁度冷蔵庫に余ってましたので、割いて入れました。これも出汁がでて旨いです。
頭に火が通りある程度出汁を抽出したら、火を止めて味噌を溶いていきます。
味噌が溶けたら完成ですので、お椀によそって刻みネギと散らして頂きましょう。
さあ、お味噌汁が完成しました。同じエビの味噌汁でも上品な出汁でコクもあり〆の一品にピッタリです。お酒飲んだ最後に頂いたら最高ですね。(笑)
今回はオニエビの美味しい食べ方を3つご紹介しました。
この3つの食べ方が食材を余すことなく一番美味しく頂ける調理だと思います。もし市場でオニエビを見かけたら是非一度チャレンジしてみて下さい。
エビ好きな人なら買って食べない理由は無いですよね。
↓ ↓ シャコの塩焼きやカニの味噌汁も美味しい。(‘ω’)