エゾメバル(蝦夷目張)というお魚がいます。ここ道南ではガヤという言い方が一般的です。「ガヤ」の語源は、ガヤガヤするくらい沢山とれたり居たりするからとも言われていますが、真偽のほどはわかりません。
道南での呼び名はガヤが一般的ですので、ここではガヤに呼び方を統一することにします。道南を離れると他にも呼び名があるらしいですが、今回はスルーしていきましょう。
このガヤという魚は湾内の釣りで結構かかってきます。ジグヘッドにワームで入れ食い状態なんてのもしばしばです。
大きさはそれほど大きくありません。大きくても25~30cm程度でしょうか。
小さいものならかなり数釣りが楽しめます。
今回は30cmまではいかないまでも、刺身に出来る大きさのものが売っていましたので、買って来ました。これで150円ですが、発泡1箱とかで買うともっとやすいですね。
安い魚ですが味は馬鹿に出来ません。筆者こういうコスパの高い魚大好きですね。
エゾメバル(ガヤ)の寄生虫
メバル系ですので寄生虫がいます。そのほとんどはアニサキスやリリアトレマですので、ソイと同じように考えて処理すれば問題ありません。
リリアトレマあまり見たことないですので、注意すると言えばアニサキスですね。
トゲなどを取り除く
まずは捌いていて刺さりそうなヒレにあるトゲを取り除きます。
背ビレや腹ビレ、尻ビレにありますので安全のためハサミで切り取って下さい。刺さると結構痛いです。
ウロコを落とす
ウロコ落としを使って、体表のウロコを剥がしていきます。
意外と簡単に取れますのでウロコ落としや包丁で処理していきます。
どの魚も同じですが、腹や胸ヒレの裏側、背の部分は残りやすいので注意して落として下さい。
頭と内臓を切り分ける
さて頭を落としていきます。
他の魚と同じように胸ビレの後ろから包丁を入れます。
包丁を入れたらひっくり返して逆側ににも、同じように包丁をいれます。あとは背骨を切断し頭ごと内臓を引き抜きます。
肛門の部分はつながっていますので、少し腹を肛門まで割いて切断して下さい。
血合いを取り除く
卵巣も取り外しました。お腹の中に背骨に沿って包丁でなぞり、血合いを見えるようにしたなら、あとは爪楊枝を束ねたようなもので血合いを掻き出し綺麗にします。
ハラスに付いている黒い薄皮もはげるようなら剥いでOKです。
三枚下ろしにする
ハラスの血合いを綺麗にしたら、キッチンペーパー等できれいに水分をふき取ります。
あとはソイや普通のお魚同様に三枚下ろしにしていきます。
身質がしっかりしていますので三枚下ろしはそれほど難しくはありません。
余計な部分を梳いていく
刺身の柵にするのに、余計な部分を梳いていきます。
まずは、ハラスの部分を腹骨と一緒に梳いてしまいましょう。梳いたハラスの部分は当然アラ汁に入れますので捨てないで下さい。
そのあと、皮を引いてしまいます。引いた皮もアラ汁に入れますので捨てないでくださいね。
中骨を取り除く
中骨が残っていますので、骨抜きで抜くか、面倒なら下の写真のように中骨のある部分を梳いてしまってください。
中骨を処理したら刺身の柵が完成です。
アラを切り分けて処理する
残ったアラを処理していきます。
今回は魚体も小さいので内臓は使わずに、頭とカマの部分を使いましょう。
アラを霜降りにする
アラの下準備が出来たので、それらにお湯をかけて滑りや臭みを取り除きます。
まんべんなくお湯をかけたら流水で汚れやぬめりを洗い流して下さい。
アラ汁を作る
出汁をとったら先ほどのアラを入れていきます。
出汁は自由ですが、今回筆者は昆布出汁のみです。時間が無い方は顆粒出汁でも結構ですし、かつお節やそれ以外のものを使っても構いません。
まあ、メバル系は結構いい出汁でますので、昆布くらいでいいと思います。ガヤはソイと同じように臭みがありますので、生姜を入れることをオススメします。
再沸騰してきたら適宜アクを掬ってください。
しばらくすると、透き通った脂のあるスープになります。
アクもなく、ある程度アラから出汁を抽出したら火を止めてみりん・酒・味噌を加えて味を調えます。みりんと酒は入れすぎると甘くなってしまいますので、お好みの量で押さえて下さい。
エゾメバル(ガヤ)の刺身とアラ汁の完成
さて、ガヤの刺身とアラ汁が出来ました。
美味しい白身魚です。刺身はそれほど臭みはありませんので、美味しく食べられます。適度に脂もありますので、これで150円だとちょっと感動するほどです。
沢山釣れるから安いというのもあるでしょう。
あるいは、料理提供側からの意見ですが、魚体が大きいものがいませんので大量生産が難しいですね。その分、手間がかかるので人気が無いのでしょうか。
もう一度、評価を見直したい魚ですね。(‘ω’)
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