道南の夏から秋にかけては真イカ(スルメイカ)ですが、冬から春にかけてはヤリイカが旬を迎えます。
子持ちヤリイカの煮付けも美味しいですが、やっぱりヤリイカは刺身で食べたいところ・・・。
函館人の多くはイカ刺しを作るハードルは低いかも知れませんが、ちょっと道南を離れるとそのハードルはぐっと上がるようです。筆者の母親は海のない道央の育ちだったので、函館の父親に嫁いできたときイカのカルチャーショックがあったようです。
朝一番に売りに来る「朝イカ」や透き通った「イカ刺し」など流通が発達しなかった昔では、海がなければわからない食文化に戸惑ったと言っていました。
その「イカ刺し」も真イカとヤリイカでは結構ハードルが違います。
真イカに比べてヤリイカは皮を剥くのも、寄生虫への注意も全然違いますのでヤリイカの方がイカ刺し入門にはうってつけだと思います。今回はそんなヤリイカの刺身を作りました。
ヤリイカの胴体を開く
ヤリイカの胴体を耳のない裏側の部分から逆さ包丁にして切り裂きます。
そうしたら、イカの足と内臓も一緒に剥がしていきます。
ワタの先と墨を取り除く
イカのゴロ(ワタ)とその先についている余計な内臓を取り除きます。また、墨袋も手で引っ張って取り除きます。
イカゲソを処理する
イカゲソの口のある方(裏側の方)から縦に包丁をいれ中を開いてイカの口ばし(トンビ)と目玉を取り除きます。
目玉はつぶすと紫色の体液が出てきますので出来るだけつぶさないようにして下さい。
そこまで終わったらキッチンペーパー等で摘まみながら表側の皮を引きはがします。
あとは熱湯に数秒入れたのち、流水で冷やします。活きが良ければ生でもOKですのでお好みで処理して下さい。活でなければボイルした方が無難かもしれませんね。
胴体から骨と汚れなどを除く
さて、胴体部分から骨を取り除きます。その後で汚れや余計な部分を包丁の刃先でこそいでいきます。
皮を剥ぐ
さて、あとは皮を剥いでいきます。ヤリイカは耳と一緒に胴体の皮を簡単に剥くことができます。
やってみると本当に簡単、スルスル剥けてきますので、是非チャレンジしていきましょう。胴体の皮が剥けたら、耳についている皮もキッチンペーパー等で剥がしていきます。
この皮を剥ぐ工程、真イカが難易度5としたら、ヤリイカは圧倒的に1-2程度です。なのでイカ刺し初心者向けですね。
ハードル低い、低い。(*´ω`)
ヤリイカを切り分けて刺身にする
下処理が終わって仕込みが完了しましたので、これから切り分けて刺身にしていきます。
スカートと呼ぶ人もいますが身の端の部分を切り落とします。
あとは、胴体をイカの大きさに応じて2~3等分に切って、それから縦に細く切っていきます。飾り包丁入れたり寿司ネタのように大き目に切るのもOKですので用途に応じてお好みでどうぞ。
ヤリイカ刺しの完成
ヤリイカ刺身の完成です。この日は盛り合わせだったのでトリミング画像でごめんなさい。(苦笑)
真イカと違って皮を剥くのも簡単ですし、アニサキスを発見したことはありません。(全くいないということを保証するものではありません。)
知り合いの板さんに聞いてもヤリイカではアニサキスを見たことないといいますし、外部から付くことを注意すればそれほど気にする必要もないかもしれません。一応透かして変な白い固まりがないかは見ておきましょう。アニサキスの心配が低いので非常にイカ刺し初心者向きですね。
刺身はヤリイカが美味しいなんて人も多いですし、皆さんの明日の食卓にいかがですか?(‘ω’)
↓↓真イカの刺身もやっぱり美味しい(*´ω`)
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