道南で売られている「海鞘(ほや)」には2種類あり、真ぼやぼやと赤ほやがあります。通常、食卓や居酒屋で目にすることが多いのは真ぼやですが、今回赤ほやが手に入ったので塩辛を作ってみました。
ほやを選ぶポイント
①中に水がしっかりと入っていてハリがあること
②押しても突起から水が出てこない
③その日朝イチで店頭に並んだものか。水槽に1日くらいはいっているもの
がいいと思います。活きが悪くなるとほやは萎んできて、押すと中から水が出てきますのでそういったものはあまりお勧めできません。水槽に入っていないものは中に老廃物をため込んでいますので、それが長時間体の中にあると臭いが出たり活きが下がってしまいます。ですので、朝イチで店頭に並んだものを買ってきて直ぐに捌いてしまうか、水槽に入って老廃物を排出してしまったものが良いでしょう。ただし何日も水槽の中にいると身が痩せてしまいますので注意してください。
ほやの捌き方
①まず、水洗いをします
②上部についている突起物を落とし、そこから出る体液(ほや水)をボールにいれる
③二つの突起物を落としたら、突起のあったところから水平に半分にする
④老廃物が残っている場合、半分にしたどちらかにあるのでそれを指でなぞり突起のあった方向へ押し出す
⑤殻から身を外す
⑥ボールに溜めた体液(ほや水)で汚れを洗い落とす
⑦お好みですが縦に5mm適度の大きさに切り分け下にボールを敷いたザルにあける
塩辛の作り方
①、切り分けた赤ほやに塩を振りよくかき混ぜます。塩の量はほやの量によって変わりますが、写真を参考にかるく一握りくらい振ってみてあとはお好みで調整して下さい。ちょっと塩辛いかな?と思っても、余計な水分と一緒に塩分も下に敷いているボールに落ちていきますので大丈夫です。ラップをして冷蔵庫の中で一日保存しましょう。
②、昆布をハサミで細く刻んで鍋にいれます。やはり写真の量を参考にしてください。今回は真昆布を3分の1程度を使いましたが、昆布の種類や量もお好みで試してみて下さい。がこめ昆布を使うと粘りがでますので、その時は少なめの方が良いと思います。昆布を切るのは100円ショップで売っている一気に5カットくらいできる海苔切りハサミが便利です。
③、②で刻んだ昆布の入った鍋に酒とみりん少々を加え、沸騰させアルコールを軽く飛ばします。あまり水分が多すぎるとほやと合わせたとき水っぽくなってしまいますので、今回の量でなら鍋の底に5mm程度の水分で沸騰させるといいです。
④、③で沸騰させたものを冷まして、一日置いた①と合わせてよくかき混ぜます。酒やみりんの量を間違えて水分が多いなと思ったらザルにあける等、余計な水分を捨てて下さい。
赤ほやの塩辛が完成しました。塩加減によって日持ちは違いますが、食べない分は小瓶にいれて冷凍するのがベストです。どちらかと言うと赤ほやは釧路など道東の方が食べられていて、道南は真ぼやがメジャーかもしれません。赤ほやは塩辛加工に使われるイメージですが、生で刺身にしても美味しいです。今回は3個で350円でした。活きのいい赤ほやを見かけたら是非試してみて下さい。