函館市総合分庁舎の2Fに北斗市郷土資料館があります。
ここは昔の大野町役場であった場所です。その庁舎を利用して、合併後は北斗市(旧大野町と旧上磯町)の歴史や風土に関わる展示をしております。
基本情報
開館時間:午前9時~午後5時
休館日:毎月第1月曜日・年末年始
入館料:無料
入館料無料がうれしいですね。(‘ω’)
郷土資料館の中は、
①常設展示室、②多目的スペース、③特別展示室に分かれており、今回紹介する①の常設展示室の他に②の多目的スペースは、セミナー等に利用したり、図書館や資料館所蔵のうち、歴史・文化関係の書籍が置いてあります。③の特別展示室は調査・研究の成果やテーマにそって展示する特別展を開催するためのスペースです。
今回は①の常設展示室の雰囲気をお伝えしたいと思います。
全体的に北斗市の風土からはじまり、縄文時代以降出土した土器や遺物の展示、歴史文献上に残る道南や北斗市の出来事と本州などの同時代の年表、民俗的展示と続きます。
熊を象った遺物はアイヌ民族との繋がりを感じさせます。最近ヒグマが各地で暴れまわっていますが、北海道最強の生物ですので畏敬の念を抱いて当然ですね。
国宝の土偶以外にも、道南では意外に面白いものが出土しているんですね。 人形装飾付異形注口土器なんかはなかなかの力作で、人形装飾が中空土偶のデザインとそっくりです。
最近、人類学者の竹倉史人氏が土偶は縄文人が食べていた植物を象ったものであるというユニークな学説を提唱しております。それによると国宝の中空土偶いわゆるカックウは「シバグリ」をイメージしたものらしいです。
この注口土器の頭も上にツンツンしていて、言われてみれば「シバグリ」に見えてきます。
道南の縄文人たちの主要な食糧だったのかもしれません。後に植樹したものかもしれませんが、筆者も昔近くの山の中に栗を家族で拾いにいったものです。
北斗市からみの年表は中世から現代まで、北斗市の歴史をたどることができます。これを見ながらアイヌや松前藩、幕末の箱館戦争まで郷土で起こった出来事を振り返って下さい。
最近まで使われていた生活用品など展示しています。筆者が見て懐かしいと思えるのは黒電話でしょうか。最近の若い人はダイヤルを回したことが無いので、黒電話を使う事ができないそうです。筆者の子どもの頃は、テレビのチャンネルも回すものでした。(笑)
最後は農業と漁業の展示です。
とくに旧上磯町で行われていた「ほっき突き漁」はここだけで行われる伝統的な漁法で、失敗するとホッキ貝を割ってしまうことから経験が必要です。
ちなみに筆者はこの割れたホッキを好んで買って来ます。詳しくは過去記事をどうぞ。(笑)
さあ、無料で北斗市の歴史を学べる郷土資料館、お暇な方はふらっと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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