先日、乙部町を訪れたときにくぐり岩とシラフラという場所に立ち寄ってきました。奇岩と白い絶壁があるところらしいので、ちょっと見ていこうと寄り道。
道南に住んでいるといつでも行けるので、わざわざ地元の観光名所を見て回ることも少ないと思います。筆者もブログなんぞやっていなければ、多分寄り付かないかもしれません。(笑)
車が3台ほど止まれる駐車場に車を置いて降りていくと、冒頭のくぐり岩の案内板があります。
くぐり岩はなんでも鰊漁のために人力で岩をくり抜いたようです。
同じところにシラフラの案内板。案内板によるとシラフラは「白い傾斜地を意味する言葉」らしいです。
案内板の脇、小川にそって少し下りていきますと、一本立った岩と海が見えてきます。
この日は先客がいたようで、何やらドローンなんかを飛ばしています。(‘ω’)
浜辺に降り立つと直ぐに右側にくぐり岩が見えます。
穴は人力で掘ったものですが、岩自体は変な形と模様で奇岩というに相応しいです。
そのくぐり岩の向こう側には東洋のグランドキャニオンと呼ばれる館の岬が遠くに見えます。また、有名な「おとべ」の文字も確認できます。
くぐり岩の逆方向に向かうとシラフラ方面へ行くことができます。先ほどの海に下りた地点から徒歩で10分ほどです。
小石交じりの砂浜がしばらく続きます。
悪天候だと波や落石の危険がありそうなので注意してください。
ややしばらく歩いていくと遠くに白い壁のような絶壁が見えてきます。
それはシラフラと呼ばれるものです。
シラフラに到着しました。なんとも奇妙な光景ですね。
案内板では「白い傾斜地」という意味だというのは冒頭にお伝えしました。観光雑誌やサイトも同じような解説でアイヌ語由来だと言っています。
ですが、その言われについては全く記されていないので、何故その名前が付いているのかはわかりません。
先ほどのドローンを飛ばしていたお二人は乙部町の教育委員会の方のようで、海に沈んだ米軍関連の航空機の座標を確認していたようです。それはそれで興味深々なのですが、その方が言うにはシラフラはアイヌ語で「白い崖」のことだと言うのです。
その場ではそうなのかと思ってしまいましたが、あとで「どんな単語?」と疑問がわいてきました。
そのまま白い崖をアイヌ語で表現するとretar-pira レタㇽ・ピラになります。
ちょっとシラフラとはかけ離れています。
音をそのまま活かすなら、sirar-pira シラㇽ・ピラで岩・崖でしょうか。
シラㇽ・ピラ→シラピラ→シラヒラ→シラフラ・・・ありそうな感じがします。
あとはhur フㇽで丘という単語ですかね。sirar-hur でシラㇽ・フㇽで岩・丘。
シラㇽ・フㇽ→シラフㇽ→シラフラ・・・これもありそうな感じがしないでもないですが、やっぱり見た目で丘というより崖ですよね。
他にありえそうなのは、日本語の「白い」にアイヌ語の「ピラ」や「フㇽ」が付いて白ピラor白フㇽ→シラフラなんてのも考えられます。
いずれにせよ、ガイドブックやサイトが示すアイヌ語由来で「白い傾斜地」です・・・は由来も書いてないのでちょっと鵜呑みにできません。その語源まで説明して欲しいものです。そもそも「傾斜地」って・・・確かにhurには坂という意味もありますが・・・シラフラはほぼ垂直だよね。「傾斜地」って訳を当てる時点で謎です。(*´Д`)
さて、駐車場から10分海岸沿いを歩いてきましたが、船着き場があった一番狭いところは昔崖上から下に下りられたそうです。
ちょうどその辺りの上は展望台になっていまして、わざわざ海岸沿いを歩いてこなくてもシラフラを一望できます。現在は展望台から海岸に下りられません。
歩きたくない、手軽に見たいという方は車で展望台から、もっと近くで秘境を味わいたいという方は海岸を徒歩で行くのがよろしいでしょう。(‘ω’)
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