朝揚がりの鮮度の良いカワハギが売っていました。
ここ道南ではカワハギというとウマヅラハギを指すことが多いです。ウマヅラとか言いますね。
でも昔、カワハギ釣りをしたことのある人なら多分、「チュンチュン」と呼びます。
カワハギってメチャクチャ口が小さいので普通には釣れません。なのでチュンチュン針というものを使って引っ掛けて釣ります。
海水温が変わってしまったのか、今は釣っている話を聞かないですね。
チュンチュン針の上には籠がついていて、その中に餌となるカラスガイとかを入れておきます。その餌に引き寄せられたカワハギは、餌をチュンチュンと食べます。これがその呼び名の語源(だと思われる)。
そのチュンチュンという引きに合わせて竿をあおるとカワハギが引っ掛かってくるという釣りでした。調子が良いと一度に数尾が一気に掛かってくるので非常に楽しい。筆者の年代の子どもはみんな釣っていたんじゃないかなあ・・・一緒にシマダイ(イシダイの子供)も掛かるんですよね。
チュンチュン針はタコの足のように広がっていて、引っ掛け針が6本・8本・10本・12本くらいで販売されていました。針の本数が多いほど値段も釣果も高かったですね。岸壁に引っ掛けてしまうとテグスを切るしかなくなるので、結構な確率でロストしていたのを記憶しています。(笑)
釣れたカワハギは鮮度が落ちやすいので、その場で子どもでも捌いてしまいます。筆者もカッターを常備していて頭の後ろから切断して内臓ごと取り出し、皮を剥いで持ち帰るのが普通でした。そんなわけで、カワハギを捌くってのは今更感たっぷりなのですがやっていきますよ。
今回は頭を落としてから皮を剥いていますが、頭を落とす前に皮を剥いてもOKです。
背骨を切って内臓ごと引き抜く
普通は頭とか、肝以外の内臓は利用しないので頭の皮を剥きません。なのでいきなり頭を落としていきますが、頭から皮を剥いでもOKです。結局アラ汁に利用したので今から思うと頭から剥いでも良かったなあと思うのですが、まあドンマイです。
頭の後ろにあるトゲの後ろから包丁をいれて中骨まで切断します。
あとは手で頭と体を折る様にして内臓ごと引きちぎります。簡単にできますので思い切りやって下さい。
血合いをきれいにする
中骨の血合い部分に包丁を入れて爪楊枝を束ねたもの等で血合いを掻き出して水で洗い綺麗にします。
あとは丁寧に水分を拭いておきます。
皮を剥く
頭の方から皮を剥いていきます。
それなりに力はいりますが簡単に向けてきますのでベリベリ剥がして下さい。
3枚下ろしにする
ヒレの横の部分から包丁を入れて普通に三枚おろしにします。
中に筋肉質の身がありますが、気にせず捌いて下さい。
余計な部分を切り離す
まずは赤い筋線維を取り除きます。
手で引きはがすか包丁で梳くかして下さい。結構簡単に剥がれます。除いた部分はあとで湯引きして使いますので捨てないでください。
あとはハラスの部分を他の魚同様梳いてしまいます。
薄皮を引く
写真のカワハギの身には薄皮が付いていますので、これを包丁で引いて剥がします。手でやっても剥けますのでお好きに処理して下さい。包丁の方が綺麗にできるかなあ。
引いた皮も湯引きして使いますので捨てないでくださいね。
中骨を取り除く
骨抜きで骨を取り除きます。
面倒くさい人は血合い骨の部分を包丁をいれて切り取ってしまいうのがいいです。
薄皮と筋線維を湯引きする
取り除いた筋線維と薄皮をさっと湯引きして氷水にとります。
肝をきれいに洗って叩く
肝は血管に血があったりしますので綺麗に水で洗ってください。
綺麗に血を取り除いたら、肝醬油にする分を取り分けて叩いていきます。今回は結構大きい肝でしたので大当たりですね。
全部肝醤油にするにはあまりに多すぎですので、適量だけ使ってあとはアラ汁に入れることにします。
筆者、カワハギで寄生虫(アニサキス)は見たことないですが、注意するにこしたことは無いので目視で確認しながら処理して下さい。まあ、叩いちゃいますから大丈夫だと思います。
軽く湯引きをしてから使ったり、鮮度良かったらそのまま使うことが多いです。
肝醤油を滑らかにしたい方は裏ごしすると良いですね。
ウマヅラハギの刺身の完成
ウマヅラハギの刺身が完成しました。刺身は薄く切った方がいいですね。
湯引きした赤い筋線維や薄皮も盛り付けて下さい。叩いた肝に醤油を注いで肝醤油で頂きましょう。
カワハギって見た目はアレですけど、味は本当に美味しいですよね。今回はこれで1尾200円、大きいカワハギでしたので安かったなあ・・・。
活締めされたらなお良かったですが、200円じゃ望みすぎですね。
肝も大きくてコストパフォーマンス最高です。(‘ω’)
↓ ↓ 外見そっくりマトウダイの刺身(‘ω’)
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