エゾキンチャクガイ(蝦夷巾着貝)ってご存知ですか?イタヤガイ科の二枚貝でホタテや赤皿貝の親戚になります。巾着袋に似ているからこの名前がありますが、呼び名も地方によって、「ババノテ(婆の手)」「ハハガイ・ババガイ(母貝)」とあります。
いずれからも連想されるのが、母親や祖母であります。その手は家事で荒れてしまって、しわしわ、ごつごつとしているのでこの名称が付いたのでしょう。今なら食洗器や自動洗濯機などがあるのでここまでになる人は少ないように思われますが・・・。(笑)
函館の人だと呼び方「ババノテ」ですかね?「ハハガイ」派も居そうですが、ここではエゾキンチャクガイなんて長たらしい名前はやめて「ババノテ」で統一します。
活きの良い状態で手に入りましたので、当然お刺身にしていきます。
殻からはずす
まずは、殻から身を取り出していきますが、やり方はホタテと全く同じです。ホタテ剥きか無ければテーブルナイフで構いません。
貝の隙間からナイフを入れて、貝殻に沿いながら滑らすように片方の貝柱を外していきます。外れると貝の口が開きますので手で開けてしまいます。
ウロをつまんで引きはがす
次は黒い部分、ウロと言いますがこれをつまんで引きはがします。一緒にヒモやエラも取れてきますので引きはがして下さい。ホタテだとベロ(生殖器)もはがれるのですが、こいつはなかなか剥がれづらいですね。最終的にベロも剥がしますので、取れてしまって何ら問題ありません。
もう片方の貝柱を剥がす
残った方の貝柱をナイフで貝殻にそって滑らせながら剥がしていきます。
剥がし終えたら、ベロと貝柱を離して一つの貝の処理が完了となります。
ババノテの刺身の完成
さて、あとは切り分けてババノテの刺身の完成です。下の写真は丁度1個分、その下は5個分を調理した画像になります。
ヒモもベロも美味しく頂けました。ヒモは食べる人の好みがありますが、①そのまま食べる人、②ナイフ等でぬめりをこそげ落として刺身にする人、③塩もみしてぬめりをとる人のパターン。ホタテなんかはこんな処理です。
筆者は活貝でしたら、今回のようにヒモはそのまま刺身にしてしまいます。活ですとぬめりが少ないですからね。そもそも、このババノテはホタテよりもぬめりが無かったのでそのまま美味しく頂けました。ベロの部分も活きが悪いと生食はおすすめ出来ませんので、必ず活貝を買って処理するようにしましょう。
お味はホタテと比べて全て濃厚、食感も弾力がありさすが天然ものです。今回は一枚200円でしたが、なかなかお目にかかるのも難しいので、売っていたら一度チャレンジしてみて下さい。なかなかの美味です。(‘ω’)
↓ 炭火焼もうまい!(‘ω’)
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