ナマコって本当に見た目グロいですよね。
なんだか変な突起物はあるしヌルヌルしてるし、本当に気持ち悪いです。人類で初めてこいつを食べたやつは本当にすごいというしかありません。
日本でも古い文献にナマコは献上品として記載がありますので、古くから食べられていたんですね。
筆者の子どもの頃は結構な頻度でナマコが食卓に並んでいました。今のように高価ではなく庶民的な食べ物であったと記憶しています。
それがいつの間にか中国へ輸出されるようになり、非常に高価な代物になってしまいました。
今回、ふらっと立ち寄ったスーパーで安く売っていたので久々にナマコでも食べようと思い買ってきました。
ナマコの種類
帰宅した後、今日はナマコ酢でも作るよと話をしたら、久々に食べられるからか父親がうれしそうにやってきてナマコを覗き込みます。ところが、開口一番
「ああ、それはナマコじゃないフジコだ。そんなもんは昔は誰も採らなかった。」
とつぶやき。ブツブツ(突起)が少ないからフジコだとぶつぶつ呟いております。(笑)
一体何のこっちゃと思いましたが、しょうがないのでネットで調べます。
すると、確かにフジコというのは存在するのですが、キンコ(金古)とか、金海鼠といいこいつとは全く違うもっとキモイ形態の生き物でした。(*_*;
結論から言うと、ナマコには赤ナマコと青ナマコそして黒ナマコがあるのですが、本州で一般的に流通しているのは赤ナマコと青ナマコらしいです。特に赤ナマコの方が本州の方では美味しいとされ値段が高いとか・・・。ところが、函館では黒ナマコが一般的です。
知り合いの板さんに聞いたところ、函館では赤ナマコは昔は採らなかったようで、あまり食べないらしく値段が安いようです。そして、その赤ナマコのことを函館では「フジコ」と呼ぶことがあるようです。ちなみに、学術的には3つのナマコは育った環境が違うだけで同じものだという話や、いやいや変異種だという説などあるようです。
うーん、奥が深い。(´Д`)
本州では赤ナマコが高級で、函館では赤ナマコは安い・・・。どれもそんなに味は変わらないようで、赤ナマコはちょっと食感が硬い程度・・・もちろん、安い方がいいに決まってます!
というわけで今回は赤ナマコだと思われるものを捌いてナマコ酢にしていきます。
でも、下の写真の右上のヤツは形が違ってちょっと別の違う何かよね。(笑)
ナマコを捌く
まずは、ナマコの両端を切り落とします。
次に裏側から包丁を入れ開きます。このわたなどの内臓が入っている場合は、珍味として加工しますので別に取っておいて後で処理しますが、結構吐き出されていることが多いです。入っていたらラッキー程度でいいでしょう。
※ナマコは危険を察知すると自分の内臓を吐き出します。キュビエ器官と呼ばれるこれが、敵に絡みつき魚ならエラを機能不全にするそうな・・・見た目は大人しそうで結構エグイ技を使うヤツらです。
塩もみをしてぬめりを落とす
あとは塩をたっぷりかけて塩もみをして、ぬめりを落とします。
ある程度揉んでぬめりが出たら、流水で洗い流しましょう。
食べ易い大きさにスライスする
あとは食べやすい厚さにスライスしていきます。
ちょっと食感硬いと思う方は薄く切りましょう。もし、硬くて食べられないと思う方は番茶(他のお茶でも良い)を沸かして沸騰させ火を止め、その中にスライスしたナマコを数秒入れて、冷水で冷やす茶振りという作業をします。
番茶に入れる時間が長いほど柔らかくなりますので、その辺はお好みでどうぞ。1~2秒がいいのではと思います。筆者は硬いまま食べるのが好きなので、この作業をしませんがやはりお好みですね。
ナマコ酢の完成
さあ、ナマコ酢が出来ました。いやはや筆者も高級食材になってからは、食べる機会がぐんと減りましたので久々です。
推察するに、黒ナマコの中国への輸出が増えると同時に、地元で食べられるナマコが減ってしまったので赤ナマコも流通したのではと思ってしまいます。
ただコリコリするだけで味なんてないんですが、なんでこんなもの食べるのでしょうね。でも、日本酒のお供にピッタリなんですよ。
特に道南の皆さん、赤ナマコを見直して食べてみませんか。味ほんとに変わりません。(‘ω’)
↓ ↓ ナマコの内臓(このわた)の塩辛の記事です(‘ω’)
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