よく小樽の方で食べられる「ハッカク(八角)」という魚がいます。
正式名称は「トクビレ(特鰭)」というらしいですが、この魚は焼いても干しても、そして刺身でも非常に美味しい。こんな見た目なのに脂の乗りが非常に良いです。
見た目もアレですし、なかなか家庭では調理することが無いですよね。
今回、そこそこの大きさで250円という安い値段で売っていましたので、買って刺身していきたいと思います。このブログを見て興味を持ったら、是非挑戦して欲しいお魚です。(^^)/
ハッカクの旬や雌雄の特徴と寄生虫
ハッカクの正式名称はトクビレですが、どちらもその特徴的な外見からきているようです。
まず、正面から見ると魚体が八角形にみえるから「ハッカク」とか、尻ビレや背ビレが長く特徴的であるから「トクビレ」だとか・・・どこまで本当か分かりませんが、そう言われております。
今回は道南で馴染みのある名称のハッカクで統一していきます。
旬は冬ですので、今でギリギリですかね。魚体の大きいものは高級魚扱いですので、その合間を縫った大きさでお安く頂きたいものです。(笑)
オスとメスだとオスの方が魚体も大きく、黒味ががった色合いです。特徴的なヒレもオスの方が立派ですが、メスは小さいです。また、メスは脂の乗りも劣るので一般的に安く流通しているそうです。
今回のこいつは立派なヒレを持っていますのでオスですかね。
底魚であるハッカクですが寄生虫がいます。やはりアニサキス類の報告されていますので、刺身にするときに目視で確かめると良いでしょう。鮮度が重要ですので、鮮度の悪いものは刺身以外の食べ方で楽しみたいところです。
また、どうしても寄生虫除去に自信の無い方は、一度凍らせてルイベで食べるのが無難かもしれません。
ハッカクの頭と内臓を切り離す
捌き方はカジカ類やホウボウ・カナガシラと似ています。
胸鰭の後ろから包丁を入れて頭ごと内臓も取り出してしまいます。ハッカクの体表の突起が意外に鋭く刺さりますので、捌く時は注意して下さい。慣れない方は軍手など装備すると良いですね。
まずは、片側の胸ビレから腹ビレにかけて包丁をいれ、反対側にも同じように包丁を入れます。
引っ張り出そうとしても、まだ肛門のところで腸がつながっておりますので、肛門までお腹を割いて肛門のところで腸を切断し、内臓ごと頭を外します。
血合いを掻き出す
血合いのある背骨部分に包丁で切れ目をいれ、水で血合いを洗い流します。
綺麗に洗い流したら、水分をしっかり拭きとって下さい。
背ビレ腹ビレを包丁で切り取る
ハッカクの上と下の八角形のまさに平な部分に包丁を入れてヒレごと体表を切り取っていきます。
難しそうに見えますが、皮も硬くないのでスルスルと包丁が入ります。
お腹の方も尻ビレごと同じように梳きとるような感じで体表ごと切り取ります。
皮を剥いでいく
両側の皮を頭の方から手でゆっくりと剥いでいきます。
ペリペリと非常に簡単に剥がれていきますので、ちょっと楽しくなってしまいます。両方とも剥がしたら3枚卸にします。
3枚下ろしにしてハラスを梳く
大名下ろしか普通に3枚下ろしにしてハラスを梳いたら柵の完成です。
あとは切り分けて刺身にするだけです。
ハッカクの刺身の完成
ハッカクの刺身が完成しました。
捌いているときから脂の乗りを感じますので、食べてみても非常に味わいのある白身です。
筆者、捌いていて今まで寄生虫は見ていないので、鮮度のいいものはそれほどいないのかもしれませんし、運がいいだけかもしれません。
いずれにしても、切り身にするときに目視で確かめて下さい。
この魚、それほど大きくないこのサイズで、これだけ脂が乗っています。もっと大きいものを買って食べたなら圧倒的に美味しいです。旅行で北海道を訪れる方は是非、函館でも小樽でも見かけたら注文することをオススメします。(‘ω’)
おまけの皮せんべい
今回は量もないので、スキレットに油を入れてハッカクの剥がした皮を素揚げします。
火が通ってパリパリになったらOK。
あとは軽く塩をしたら、皮せんべいの完成です。揚げると体表にあったトゲが全く気にならないのは不思議ですね。