以前、臼尻の地名由来という記事を書きました。
その記事でも取り上げた弁天岬のすぐ近くに臼尻厳島神社があります。
『角川日本地名大辞典』によれば、「享保年間頃から定住者が増加したので住民の協議により、宝暦3年安芸国宮島の市杵島神社の神影を弁天島に移して厳島神社を創建(渡島国亀田上磯茅部三郡神社明細帳)」とあります。
こういう記述があると、厳島神社のあたりが弁天島だったのでは?という疑問も沸いてきますが、その辺の追及はまた今度にしておきます。
宝暦3年といえば、1753年にあたりますので、その頃に創建されたとのことです。
狛犬はすり減っているのか大分年代を感じさせるものになっています。
本殿に行くと飾り細工や欄間がきれいに仕上がっています。
なかなか立派な彫刻が施されていますし、扁額も見事なものです。
正直、この辺にこんな立派な彫刻が残っているのが素晴らしいです。
道南では亀田八幡宮がそれなりに古い寺社ですので、その彫刻と比べても見劣りしませんし、むしろこちらの方が芸が細かいです。
やっぱり漁業で財を成した人々が創建するときに、沢山お金を出して良いものを作ったのでしょうか。臼尻場所は羽振りが良かったのかも知れません。(笑)
見事な彫刻の獅子が狛犬と阿吽が左右逆になっていたことが気になるところ。
何か特別な宗教的ルールがあるのでしょうか。今の筆者にはわかりません。(苦笑)
少し離れたところには小山(おそらく昔の小島?)があり、上に石碑のようなものがありました。さすがによそ者が土足で立ち入るわけにはいきませんので、下に遠景の写真を撮っておきました。
写真には写しませんでしたが、古びた社務所にも立派な彫刻がありました。創建された年代と建物の年代は必ずしも一致するわけではないですが、この地域の昔の景気の良さを垣間見れる立派な神社です。
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